macOS バージョンごとに、インストールの手順や注意点を記載する。あくまで Z97M Gaming においての手順であり、どのマザーボードにも適用できるとは限らないことに注意。
各 macOS バージョンのインストーラー USB の作成方法については OpenCore-Install-Guide を参照のこと。
- High Sierra (10.13)
- Mojave (10.14)
- Catalina (10.15)
- Big Sur (11) to Sequoia (15)
- Sierra (10.12)
- Yosemite (10.10) / El Capitan (10.11)
- Mavericks (10.9)
- Lion (10.7) / Mountain Lion (10.8)
- Snow Leopard (10.6)
- Leopard (10.5)
- Tiger (10.4)
How to build で示したように、全てのハードウェアと最も互換性の高い 10.13 からインストールしていくことをおすすめする。
10.13 は最も簡単であり、単純にインストーラー USB からインストールできる。
インストール自体に特に注意点はないが、インストールしただけでは GPU アクセラレーションが動作せず、macOS Mojave Patcher の post install patch を適用する必要がある。
post install patch はアップデートの度に再適用が必要になってしまうため、まず全てのアップデート・セキュリティアップデートを適用してから作業する。
対象のシステム上では適用できないので、再度 10.14 のインストーラー USB ( あるいは 10.14 のリカバリボリューム ) を起動し、Terminal から下記のように patcher を立ち上げる。
/path/to/macOS\ Mojave\ Patcher.app/Contents/Resources/macOS\ Post\ Install.app/Contents/MacOS/macOS\ Post\ Install
Legacy Video Card Patch
にチェックを付け、10.14 のボリュームを選択してパッチを適用する。
10.14 と同様に、全てのアップデート・セキュリティアップデートを適用してから macOS Catalina Patcher の post install patch が必要だが、更に AMFI を事前に無効化する必要がある。
AMFI は config.plist に amfi=0x80
を記述することで無効化できるが、全ての macOS バージョンに対して無効化されてしまうため、ここでは以下の方法で 10.15 でのみ無効化する。
# get volume uuid
UUID=`diskutil info / | grep 'Volume UUID' | awk '{print $4}'`; echo $UUID
# mount Preboot
diskutil mount `diskutil list | grep Preboot | awk '{print $7}'`
# edit plist
sudo vim /Volumes/Preboot/$UUID/Library/Preferences/SystemConfiguration/com.apple.Boot.plist
<key>Kernel Flags</key>
<string></string>
この部分を
<key>Kernel Flags</key>
<string>amfi=0x80</string>
このように変更する。
変更を適用した後、10.15 のインストーラー USB ( あるいは 10.15 のリカバリボリューム ) を起動し、Terminal から下記のように patcher を立ち上げる。
/path/to/macOS\ Catalina\ Patcher.app/Contents/Resources/macOS\ Post\ Install.app/Contents/MacOS/macOS\ Post\ Install
Legacy Video Card Patch
にチェックを付け、Change...
から 10.15 のボリュームを選択してパッチを適用する。
macOS 11 以降では OpenCore Legacy Patcher (OCLP) が使用できるためむしろ 10.14 / 10.15 より簡単になる。
macOS インストール後、OCLP を起動し Post-Install Root Patch
からパッチを適用すれば良い。
10.12 では、インストーラー USB 作成時に fork bomb が発生するので対策する。
また、10.12 以前は APFS に対応していないため、HFS+ のパーティションを作成してインストールする。
10.12 以前のインストーラーは署名の問題などにより通常のインストールに失敗するので、インストーラーを起動したら Terminal を起動し、以下のコマンドによりインストールを実行する。
installer -pkg /Volumes/Mac\ OS\ X\ Install\ DVD/Packages/OSInstall.mpkg -target /Volumes/Vol_Name_of_Sierra
10.10 / 10.11 でも 10.12 と同様に Terminal からインストールを行う。
config.plist で設定している iMac15,1
SMBIOS は 10.9 以前に対応しないため、インストール時のみ MacBookPro5,3
に変更すること。MacBookPro5,3
とする理由は 10.5 で説明する。
Mavericks は 2024 年現在 Apple からインストーラーをダウンロードできないため、過去に保存したインストーラーを使うか archive.org などから入手する必要がある。自分は以前ダウンロードしたインストーラーを保持していたため、archive.org のものが利用できるかは確認していない。
インストール手順自体は 10.12 と同様に Terminal からインストールを行う。10.9 以前のバージョンは NVMe に対応していないため、AHCI の PCIe SSD か、SATA SSD にインストールする。
10.9 と同様に SMBIOS を一時的に変更し、Terminal からインストールを行う。
10.6 以前は Apple からインストーラーが配布されていないため、OpenCore-Install-Guide に沿ってインストーラーを用意する。
10.6 は Terminal を使わず通常の手順でインストールできる。
10.5 も 10.6 と同様にインストールできるが、SMBIOS について注意が必要となる。Acidanthera Image の説明では "These installers are based off of the MacBookPro5,3 restore disks however support all models that natively ran 10.5.7." となっているが、実際はインストール時に MacBookPro5,3
の SMBIOS を設定する必要があった。
MacBookPro5,3
が設定されていれば、通常の手順でインストールできる。
10.4 のインストールは 10.5 以前と比べて複雑な手順が必要となる。
Haswell 世代のマザーボードでは AppleAHCIPort.kext が panic するため、BIOS で SATA コントローラーの動作モードを AHCI ではなく IDE モードに変更する。
このビルドでは 10.5 - 10.9 を PCIe AHCI SSD に、10.10 以降を NVMe SSD にインストールしており、SATA SSD には 10.4 しかインストールしないためこの変更の影響を受けないが、IDE モードで動作する SATA SSD であっても 10.5 - 11 まではインストールができるため、PCIe AHCI SSD を入手できなくても SATA SSD と NVMe SSD が用意できれば問題ない。
※ ただし IDE モードと PCIe AHCI SSD の併用には古い BIOS か BIOS mod が必要になる。
10.4 のインストーラー USB を起動することができないため、10.5 が動作している環境からインストールを行う。
- Acidanthera Image の 10.4.10-8R4088-ACDT.dmg をマウントする
/Volumes/Mac\ OS\ X\ Install\ Disc\ 1/System/Installation/Packages/OSInstall.mpkg
を開く- インストール先のボリュームを選択しインストールする
- Mac OS X 10.4.11 Update (Intel) を対象ボリュームにインストールする
- Security Update 2009-005 (Tiger Intel) を対象ボリュームにインストールする
mach_kernel
を custom kernel に置換する
sudo cp /path/to/mach_kernel /Volumes/Vol_Name_of_Tiger/mach_kernel
以上により起動するが、ディスプレイケーブルの抜き差しが必要になることに注意。