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MUCOM88em オリジナルからの変更点

MUCOM™ edited this page Dec 29, 2023 · 82 revisions

本ページは以下のソフトウェアの情報についてまとめた物です。

  • MUCOM88em Ver.1.00/1.01

MUSICLALF Ver.1.2からの主な変更点

  • MUCOM88 Extended Memory Edition (以下MUCOM88em)は、MUSICLALF Ver.1.2(MUCOM88 Ver.1.7)をPC-8801シリーズの拡張メモリ(要64KB以上)に対応させた改良バージョンです。

    <主な特徴>

    • コンパイル・演奏可能な曲バイナリデータの最大サイズ32KB(従来は約8.5KB)。
    • 各機能のメモリ使用領域重複に起因する問題の解消により安全性が向上。
    • FMプリセット音色データの一部が破壊される仕様バグの修正。
    • ALPHA-DOSは拡張RAM操作に対応したVer.2.99を採用。
  • 拡張メモリが64KB未満(若しくは未搭載)のPC-8801では動作しませんのでご注意下さい。

  • MUSICLALF(Ver.1.0~1.2)のバージョン間の差異については「MUCOM88 各バージョンの差異について」を参照して下さい。

目次


モジュールの修正

  • MUCOM88emを構成する各モジュールの主な修正内容です。
対象領域
[モジュール名]
変更内容
(MUSICLALF Ver.1.2→MUCOM88em Ver.1.00/1.01)
サウンドボード2用ADPCMデータ 読込ルーチン
[pcmldr]
モジュール冒頭に拡張メモリ搭載チェック処理を追加
FM音源ボード種別チェック
[setup]
(変更無し)
FM音色エディタ
[kbd]
(変更無し)
SSGプリセット音色データ
[ssgdat]
オフセット変更
エラーメッセージ用データ
[errmsg]
(変更無し)
各種サブルーチン
[msub]
拡張メモリアクセス設定用汎用ルーチンの追加
処理の拡張メモリ対応
コマンド処理・コンパイラ
[muc88]
処理の拡張メモリ対応
新設のワークエリア(FM音色処理用)を使用したコンパイル処理への変更
N88BASIC コマンド拡張
[expand]
オフセット変更
処理の拡張メモリ対応
演奏ルーチン
[music]
オフセット変更
処理の拡張メモリ対応
演奏モニタ
[smon]
処理の拡張メモリ対応
テキスト終了チェック&タイム表示
[time]
演奏ルーチンのオフセット変更に伴う修正
システム起動用モジュールローダ
mlf88(BASIC)
メモリマップの変更に伴う各モジュールのロード順・ロードアドレスの修正

メモリ配置の変更

  • 64KB分の拡張メモリ(32KB×2バンク)を使用し、曲バイナリデータサイズの増量と安全性の向上を目的とした修正をしています。
  • 特に記載していない領域・モジュールについては従来通りです。
  • メモリマップの詳細は「MUCOM88em メモリマップ」を参照して下さい。
対象領域
[モジュール名]
変更前
(MUSICLALF Ver.1.2)
変更後
(MUCOM88em Ver.1.00/1.01)
MMLソース MainRAM $0000-7FFF
$4800以降はFM音色エディタ[kbd]、SSGプリセット音色データ[ssgdat]、及びFMプリセット音色データ[voice.dat]の領域と重複
MainRAM $0000-7FFF
32KBの領域をフルで安全に使用可能に
FM音色エディタ
[kbd]
MainRAM $4800-5AFF
MMLソース領域と重複
ERAM#0/1 $4800-5AFF
領域が破壊される危険性を解消
SSGプリセット音色データ
[ssgdat]
MainRAM $5E00-5EFF
MMLソース領域と重複
MainRAM $BE00-BEFF
領域が破壊される危険性を解消
FMプリセット音色データ
[voice.dat]
MainRAM $6000-7FFF
MMLソース領域と重複
ERAM#0/1 $6000-7FFF
領域が破壊される危険性を解消
曲バイナリデータ MainRAM $C200-E3FF
$DE00以降は演奏モニタ[smon]、及びPCMデータアドレス情報と領域が重複
ERAM#0/0 $0000-7FFF
領域サイズを約8.5KBから32KBに増量、かつ安全に使用可能に
演奏モニタ
[smon]
MainRAM $DE00-E2FF
曲バイナリデータ領域と重複
MainRAM $DE00-E2FF
領域が破壊される危険性を解消
PCMデータアドレス情報 MainRAM $E300-E3FF
曲バイナリデータ領域と重複
MainRAM $E300-E3FF
領域が破壊される危険性を解消
コマンド処理・コンパイラ
[muc88]
MainRAM $9600-AAFF MainRAM $9600-AAFF
$B7FFまで拡張可能に
N88BASIC拡張
[expand]
MainRAM $AB00-AFFF MainRAM $B800-BDFF
演奏ルーチン
[music]
MainRAM $B000-C1FF MainRAM $C000-D1FF
$DDFFまで拡張可能に
ワークエリア(FM音色処理用) (無し) MainRAM $BF00-BF4F
FMプリセット音色の@0・@1が破壊される問題への対応、及び拡張メモリに移動させたFMプリセット音色データを円滑にコンパイル処理する為に新設したワークエリア
一時退避領域(FM音色エディタ起動用) (無し) ERAM#0/1 $0000-1FFF
FM音色エディタ[kbd]を起動する際に使用する領域。FMプリセット音色データを一時的にメインメモリに移動させるため、移動先の内容を一時的に退避させる場所。

モジュールのロード処理の変更

  • システム起動時のモジュールのロード処理で変更となっている部分です。
対象領域
[モジュール名]
変更前
(MUSICLALF Ver.1.2)
変更後
(MUCOM88em Ver.1.00/1.01)
FM音色エディタ
[kbd]
MainRAMの$4800~にmlf88にてロード ERAM#0/1の$4800~にmlf88にてロード
FMプリセット音色データ
[voice.dat]
MainRAMの$6000~にmlf88にてロード ERAM#0/1の$6000~にmlf88にてロード
(その他モジュール) - メモリマップの変更に伴い、不整合が発生しない様にmlf88からのロード処理(ロード順とロードアドレス)を修正。

使用上の変更点

  • 曲バイナリデータの配置場所の変更(MainRAM $C200~E3FF → ERAM#0/0 $0000~7FFF)に伴い、メイン画面上段、及び演奏モニタで表示されるアドレス情報も実際の配置に即した内容に変わっています。
  • 曲バイナリデータのロード・セーブは、ERAM対応に拡張されたALPHA-DOS Ver.2.99のBSAVE/BLOADコマンドにて操作する形に変わります。